条件整理・オーナー交渉とは?置局で合意形成を行う実務を解説
この記事では、移動体通信エンジニアの J2:置局フェーズ における中核業務である 条件整理・オーナー交渉 について解説します。
候補地選定・現地調査(J2-01)で 「設置できそうな場所」が見えてきた後、 実際に設置可能かどうかを決める工程 が本工程です。
交渉結果は、 設計(J3)・施工(J1)・試験(J4) すべてに影響するため、 非常に重要な判断フェーズとなります。
条件整理・オーナー交渉はJ2のどの位置づけか
J2(置局)フェーズは、 次の流れで進みます。
- ① 候補地選定・現地調査
- ② 条件整理・オーナー交渉(本記事)
- ③ 契約・申請・設計引き渡し
この工程で 「設置の可否」と「制約条件」 が確定します。
条件整理とは何を整理する作業か
条件整理とは、 基地局設置に必要な あらゆる前提条件を明文化する作業 です。
主に整理する条件
- 設置範囲(屋上・局内・配管ルート)
- 賃料・契約期間
- 工事可能時間・立会条件
- 将来増設・撤去条件
これらはすべて、 設計条件として引き渡される情報 になります。
オーナー交渉で行う主な調整内容
オーナー交渉では、 条件整理でまとめた内容をもとに 合意形成 を行います。
交渉でよく扱うテーマ
- 賃料・支払条件
- 工事内容・施工範囲の説明
- 建物利用制限・安全配慮
- トラブル時の対応責任
専門用語を避け、 分かりやすく説明する力 が求められます。
設計・施工を見据えた交渉の考え方
交渉は、 その場の合意が取れれば良い わけではありません。
後工程を見据え、 以下の点を意識します。
- 設計自由度を極端に下げていないか
- 施工制限が現実的か
- 将来増設の余地があるか
短期的な合意より、 長期運用を見据えた条件 が重要です。
条件整理・交渉でよくある失敗例
- 曖昧な条件のまま設計へ引き渡した
- 施工制限を過小評価していた
- 将来増設条件を確認していなかった
これらは、 後工程での手戻り・追加交渉 につながります。
次に行う工程:契約・申請・設計引き渡し
交渉で合意が取れた後は、 正式な契約・申請 を行い、設計フェーズへ引き渡します。
▶ 次の記事: J2-03 契約・申請・設計引き渡しとは?
前後工程との関係
条件整理・交渉は、 上流と下流をつなぐ 調整工程 です。
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