J7 品質改善(経験者向け)

【J7-④】ログ解析とは?DT・装置ログから通信品質の原因を特定する実務

この記事では、J7(品質改善)フェーズにおける ログ解析の役割と実務内容について解説します。

ログ解析は、 KPI(数値)だけでは分からない 通信品質劣化の「原因そのもの」を特定するための重要な工程です。

品質改善全体の流れについては、以下の記事で整理しています。

J7:品質改善・KPI解析・ログ分析の仕事内容


ログ解析はなぜ必要なのか

KPI解析では、 「どこで」「どの程度」品質が悪化しているかは把握できますが、 なぜその状態になっているのかまでは分かりません。

ログ解析では、 通信のやり取りや端末・基地局の動作履歴を確認することで、 品質劣化の直接的な原因を掘り下げます。

そのため、ログ解析は KPI解析の次に必ず行われる工程となります。


ログ解析で扱う主なログの種類

ドライブテスト(DT)ログ

ドライブテストログは、 実際に端末を持って移動しながら測定した 通信状況の記録です。

  • エリアごとのRSRP・SINRの変化
  • 切断・再接続の発生ポイント
  • ハンドオーバーの成否

ユーザー体感に近いデータが得られるため、 エリア品質の確認に特に有効です。


装置ログ・ネットワークログ

装置ログやネットワークログでは、 基地局やネットワーク装置側の 動作履歴やエラー情報を確認します。

  • アラーム発生履歴
  • 再起動・リセット履歴
  • リソース使用状況

DTログと組み合わせることで、 端末側・装置側のどちらに問題があるか を切り分けることができます。


ログ解析の基本的な進め方

ログ解析は、以下の手順で進めるのが一般的です。

  1. KPI解析で課題エリア・時間帯を特定
  2. 該当箇所のDTログ・装置ログを抽出
  3. 事象発生タイミングの挙動を確認
  4. 原因仮説を立てる

この工程では、 「原因を1つに決めつけない」 ことが重要です。


ログ解析でよくある原因例

  • ハンドオーバー失敗による通信断
  • 特定セルへのトラフィック集中
  • 干渉による再送増加
  • 装置の一時的な不安定動作

これらの原因を整理し、 改善の方向性を明確にする ことがログ解析の目的です。


次のステップ:KPIを使った設計調整へ

ログ解析によって原因の方向性が見えてきたら、 次は具体的な改善案を検討します。

KPIとログの結果をもとに、 設計調整やパラメータ変更を検討する工程については、 以下の記事で詳しく解説しています。

▶ 次に読む記事: KPIを使った設計調整とは?移動体通信設計で品質を改善する実務解説


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