本記事では、移動体通信エンジニアの設計業務の中でも 図面・仕様書作成およびレビュー・調整 について解説します。
この工程は、無線設計・伝送設計で検討した内容を 施工や試験が実行できる形に落とし込む最終工程 です。
▶ 移動体通信エンジニアの仕事全体は お仕事マップ(J1〜J9) で整理しています。
図面・仕様書作成とは、 設計内容を 誰が見ても同じ作業ができるレベル まで具体化する業務です。
アンテナ配置、装置構成、回線・IP情報、電源容量などを 図面や仕様書として明文化し、 施工(J1)や試験(J4)へ引き渡します。
図面・仕様書作成は、 いきなり行う業務ではありません。
事前に行われる エリア設計・アンテナ設計や 伝送設計・IP設計 によって決定された内容をもとに、 最終的な成果物としてまとめていきます。
▶ 前提となる工程:
図面・仕様書作成は、 J3:設計フェーズの最終工程 として、設計内容を現場へ正確に伝える重要な役割を担います。
図面・仕様書作成はどのフェーズの仕事か
図面・仕様書作成とレビューは、 J3:設計フェーズの中でも 施工・試験へ引き渡す直前の工程 にあたります。
この工程でのミスや漏れは、 施工手戻りや試験遅延に直結するため、 設計エンジニアの責任が最も重くなる工程でもあります。
図面・仕様書作成で行う主な作業
- 無線設備図(アンテナ配置・方位・チルト)
- 装置構成図・ラックレイアウト図
- 伝送・IP構成図(回線、VLAN、IPアドレス)
- 電源・空調・容量算出資料
- 施工・試験向け仕様書の作成
これらの資料は、 施工担当や試験担当が 設計意図を正しく理解するための共通言語 となります。
レビュー・調整業務の重要性
作成した図面・仕様書は、 そのまま使われるわけではありません。
社内外の関係者とレビューを行い、
- 設計内容に矛盾がないか
- 現地条件と乖離していないか
- 施工・試験が実行可能か
といった観点で確認・調整を行います。
このレビュー工程を通じて、 設計品質が担保され、手戻りが防止 されます。
この業務は次のどの工程につながるか
確定した図面・仕様書は、 以下の工程へ正式に引き渡されます。
また、運用後に判明した課題は、 品質改善(J7) として設計へフィードバックされることもあります。
▶ 関連フェーズ: J7 品質改善・KPI解析
図面・仕様書作成に向いている人
- 細かい情報整理やドキュメント作成が得意
- 設計意図を言語化・図式化できる
- 現場・試験・運用の視点を持っている
この工程を経験することで、 設計全体を俯瞰できるようになり、 将来的には PM/PMO(J8) へのステップアップにも直結します。
まとめ
図面・仕様書作成とレビューは、 設計業務の集大成とも言える工程です。
この工程を理解することで、 通信設計エンジニアが どのように設計内容を現場へ伝えているか が具体的にイメージできるようになります。
▶ 設計フェーズ全体は J3 設計カテゴリ一覧 をご覧ください。