この記事では、移動体通信エンジニアの J4:試験・インテグレーション(I/V)フェーズ における最初の工程である 試験準備・パラメータ投入 について解説します。
J4の試験業務は、 この準備工程の出来で8割が決まる と言っても過言ではありません。
ここでのミスや確認漏れは、 後続の試験・切り分け工程を大きく遅らせる原因になります。
試験準備・パラメータ投入はJ4のどの位置づけか
J4フェーズは、以下の流れで進みます。
- ① 試験準備・パラメータ投入(本記事)
- ② 機能試験・性能試験
- ③ 障害切り分け・不具合対応
- ④ サービスイン判定・報告
この工程は、 「試験が始められる状態を作る」 ための下地作りです。
試験準備で行う主な作業
試験準備では、 以下のような作業を事前に行います。
- 設計資料・構成図の最終確認
- 装置・回線・IP構成の確認
- 試験対象範囲の明確化
- 関係者(設計・施工・NOC)との認識合わせ
特に重要なのは、 「何を・どこまで試験するか」 を明確にしておくことです。
パラメータ投入とは何をする作業か
パラメータ投入とは、 基地局やネットワーク装置に対して 設計どおりの設定値を反映させる作業 です。
代表的な投入項目
- セル設定・周波数設定
- 送信電力・アンテナ関連設定
- IPアドレス・VLAN設定
- QoS・制御パラメータ
この時点での設定ミスは、 後続試験で原因不明のトラブル として表面化しやすくなります。
試験シナリオ・試験項目の整理
試験準備では、 試験シナリオ(手順) を事前に整理します。
- どの順序で試験を行うか
- 正常系・異常系の確認範囲
- 合否判定の基準
ここが曖昧だと、 「どこまでやればOKなのか分からない」 状態になりがちです。
試験前に確認しておくべきポイント
試験開始前に、 最低限以下の点を確認します。
- 施工完了報告・是正未対応の有無
- 設定反映が最新か
- 試験環境(端末・SIM・測定器)の準備
- 立会者・連絡先の明確化
これらを事前に確認しておくことで、 試験当日の手戻りを大幅に減らせます。
試験準備でよくある失敗例
- 設計変更が反映されていない
- 試験範囲の認識が関係者でズレている
- 試験項目が抜け漏れている
これらは、 準備工程の軽視 が原因で発生することがほとんどです。
次に行う工程:機能試験・性能試験
準備が整ったら、 実際に通信を動かす試験工程へ進みます。
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前後工程との関係
試験準備は、 設計・施工・試験をつなぐ工程です。
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