J7 品質改善(経験者向け)

【J7-③】KPIの読み方とは?RSRP・SINR・スループットで通信品質を判断する方法

この記事では、J7(品質改善)フェーズにおいて必須となる KPI(主要指標)の読み方について解説します。

品質改善の業務では、 「なんとなく電波が悪そう」 「体感的に遅い」 といった感覚ではなく、 数値(KPI)を根拠に状況を説明する力が求められます。

この記事を読むことで、 RSRP・SINR・スループットといった代表的なKPIをどのように見て、 通信品質を判断すればよいのかが整理できるようになります。

品質改善全体の流れについては、以下の記事で解説しています。

J7:品質改善・KPI解析・ログ分析の仕事内容


KPIとは何か(品質改善における役割)

KPI(Key Performance Indicator)とは、 通信品質を数値で評価するための指標です。

品質改善では、 「どこが悪いのか」 「どの程度悪いのか」 を定量的に把握する必要があります。

KPIを正しく読むことで、 電波問題なのか、干渉なのか、トラフィック過多なのか といった方向性を切り分けることができます。


代表的なKPIと見るポイント

RSRP(受信電力レベル)

RSRPは、基地局から端末に届く電波の強さを表す指標です。

  • 数値が低い:電波が弱い(カバレッジ不足の可能性)
  • 数値が高い:電波が強い

RSRPが低い場合は、 アンテナ位置・方位・チルトの見直しや 増局が検討されることが多くなります。


SINR(信号対干渉雑音比)

SINRは、受信した信号に対して、 干渉や雑音がどの程度影響しているかを示す指標です。

  • SINRが低い:干渉が強い、品質が不安定
  • SINRが高い:通信が安定しやすい

SINRが悪化している場合は、 セル間干渉・パラメータ設定に課題がある可能性があります。


スループット(通信速度)

スループットは、 実際にどれだけのデータを送受信できているか を表す指標です。

RSRPやSINRが良好でも、 スループットが出ない場合は、 トラフィック集中やリソース不足 が疑われます。


KPIは「単体」ではなく「組み合わせ」で見る

品質改善では、 KPIを単体で判断することはほとんどありません。

例えば、

  • RSRPが低く、SINRも低い → カバレッジ問題
  • RSRPは良いがSINRが低い → 干渉問題
  • KPIは良いがスループットが低い → トラフィック問題

このように、 KPIの組み合わせから原因の方向性を仮説立てする ことが、品質改善の第一歩になります。


次のステップ:ログ解析で原因を深掘りする

KPIを確認しただけでは、 「なぜそうなっているのか」までは分かりません。

KPIで方向性をつかんだあとは、 ログ解析やドライブテストによって 原因を具体化していきます。

▶ 次に読む記事: ログ解析とは?DT・装置ログから通信品質の原因を特定する実務


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